和の学校

  • つくものらぼ

つくものらぼ 「実施レポート」2

10月8・10日の2日間、京都市立 翔鸞幼稚園において津田純佳さんによる「つくものらぼ」を実施しました。以下、その実施レポートを掲載します。

今回の「つくものらぼ・ワークショップ」素材は、龍村美術織物様からご提供いただいた織物の破材・余材。絹糸を使った裂地(きれじ)で、美しい光沢としなやかな手触りが特徴です。端材とはいえその中に多彩な色や模様を見ることができます。

まずは、かたちや柄がわかるように、きれいに並べるところから始まります。 

会場となる絵本室に子どもたちがやってくると、はじめて目にする布の数々に興味津々です。触ってみたり広げてみたり、裏返して両面の色柄の違いを見つけたりと、五感で戯れる様子がうかがえました。 

「なにがみえる?」

アトリエリスタの津田さんが声をかけると、柄や模様に隠された動物や植物を発見したり、裏と表、縦と横の違いを見つけたりと、絵にはない初めて見る「文様」や「織物」の世界に子どもたちは引き込まれていきます。 

そのうち、ある園児がたくさんの絵本の中からハロウィンのお化けの絵を見つけると、ミイラのように身体に布を巻き付け始め“変身あそび”が始まりました。 

また違う園児が3m以上もある長い余材の布を見つけると、担任の先生に自分の髪の毛に結んでもらうように頼み、そしてその子が始めたのは、長い髪の毛が特徴のディズニーキャラのお姫様『ラプンツェル』に変身✨ お友だちも加わっての“お姫様あそび”となりました。 

いろんな色柄、異なる長さや大きさの布を身にまとい髪に結ぶ中で、園長先生が鏡(姿見)を持ってきてくださり、子どもたちは鏡に映った自分の姿にとても満足気でした。 男の子たちも布を身につけて、それぞれが思い浮かべた何かに“変身”してくれましたよ。 

鏡を前にポーズを決めるだけに留まらず、廊下に出て他のクラスのお友だちに自分たちの姿を“お披露目”する楽しさを見つけ出せたようです。 

今回の素材は、織物の中でも和装小物などに使用される布が中心でしたが、衣装のようにしてあそぶ子どもたちにとっては、その色遣いや不思議な文様に異国情緒やファンタジーの世界観を見つけたのかもしれません。 

写真提供/みりおらーれ